アレルギーの原因は、アレルゲンではありません。
もしもアレルゲンが原因だとするなら、それはアレルゲンに関わる全員に、アレルギー反応が出るはずだからです。
もしも花粉症の原因は花粉だ、とするならば、全員が花粉症になるはずです。
しかし実際にはそんなことはなく、最大でも2人に1人程度の確率でしか発症しません。
じつはここが重要で、全員が花粉症になっているのではないのなら、花粉症になってしまった人と、ならなかった人との差を考えることが、最高の花粉症対策になるはずです。
つまり、花粉症に困っているから薬を飲むという対処も、場合によっては有効ですが、「私が花粉症に困ってないのは、薬を飲んでいるからだ」という考え方をしているうちは、花粉症と無関係にはなれないのです。
困っている人と、困っていない人との差は一体何なのか。
これが花粉症やその他のアレルギーを治すために、本当に知らなければならないことなのです。
アレルギーという現象を短く表すなら、
「アレルギーの原因は、無意識的に関わるアレルゲンに対する、被害者意識」
となります。
時期的に例えやすいので、「花粉症」を例にとって解説します。
花粉というのは、本来は無害です。
PM2.5のような、大気汚染物質ではありません。
有害物質ではありませんが、体は花粉の存在を「感じて」います。
花粉症の方以外では「自覚」は難しいのですが、「花粉は体が感じている」わけです。
つまり、意識としては感じていないけれども、無意識では花粉の存在を感じている、ということになります。
そして、この「無意識」というところが、アレルギーにとって重要な部分となります。
無意識の中で、「花粉からの不意打ち」を食らっているのです。
不意打ちは被害者意識を産むのです。
もしあなたがボーっと道を歩いている時、突然後ろから誰かが走ってきて、ぶつかったとします。
きっとあなたは驚き、「何するの!」と被害者意識を持つはずです。
つまりこの例だと、後ろから走ってきた人が花粉に値します。
そして「何するの!」がストレスです。
しかし、実際の花粉に対して、「何するの!」と思う気持ちは芽生えません。
花粉程度の刺激なら、ほとんど意識されないからです。
しかし、ここに何らかの「ストレス」が関わっている瞬間なら、話は別です。
もしも花粉を体が感じている時に、タイミングよくストレスに出くわしてしまったなら、無意識的に「このストレスは花粉のせいだ」と、体が勝手に勘違いしてしまうことがあります。
そうして2回目以降に花粉の刺激を体が感じると、花粉に対する強い拒絶反応が起こります。
これが花粉症の始まり方であり、全てのアレルギーが引き起こされる原因です。
結果として全てのアレルギーは、
- ストレス
- アレルゲン
- 被害者意識
の3つがタイミングよく組み合わさった場合に引き起こされる、という事になります。
感情療法はこれらの原因をリセットし、3つが合わさる以前の状態に初期化することが可能です。
アレルギー治療には、やはりストレスのリセットが必要なのです。
花粉症などアレルギー体質になる人と、そうでない人との違いは、ストレスの有無だったのですね。