「いつの日からか、どうして私だけ辛いのでしょうか」
ある女性からのご相談です。
その職場で、皆はそんな事ないのに、自分だけ辛いのはおかしいという事でした。
自分以外は、まあまあ満足そうです。
自分から見ると、この業界は不安だらけで辛いと。
ところが皆に聞くと、「そんな事言っても仕方がないでしょ」と相手にもされないという事でした。
この方は、ある考え方に囚われてしまっているのです。
それは、「悪いことが起こるかも知れない」です。
例えば、私の子供たちは経験していないのですが、過去この辺りでは阪神大震災が起こりました。
私は当時サラリーマンで、和歌山に出張中で震度3〜4ですみましたが、一緒に仕事をしていた方々は大変な方もいました。
あれから20年が経ち、いまだに地震のことを思い出し、涙してしまうという方がいます。
この方の中では、「地震はまだ終わっていない」訳です。
初めに出てきた女性の中では、「これから起こる悪い事」は決定事項であり、いつか必ず起こる事になっています。
先程の「阪神大震災」とは逆に見えますが、ある意味同じです。
今を生きていない、という事ですね。
これでは小説の中にでも、入り込んでしまったかのようです。
感情療法では、現実のある「今」に、自分の心を引き戻します。
ピンチではない「今の現実」に、です。
お困りの方、ご相談下さい。
現実のあなたは、意外と大丈夫なのかも知れませんね。