うつ病が増えているようです。

うつ病になると、会社に行けなくなったり、頭痛がしたり。
何もかも嫌になって死にたくなったりする方は、この世界に疲れきり、すべてをリセットしたいという考えかもしれません。

では、どうしてうつ病になってしまうのでしょう。
それは乱暴に言えば、「エネルギー切れ」です。

ストレスに対応するものって、ハッキリ言って「体力」しかありません。
つまりエネルギー切れとは、体力の限界まできてしまったせいで、もう何もできなくなった状態に追い込まれたということになります。

では、どうして体力の限界が来てしまったのでしょうか。
それは度重なるストレスでの消耗や、ストレスによる不眠からくる寝不足です。

本来であれば体力は、十分な栄養と休養で回復します。
もしも、始めてフルマラソンに出場して消耗した人だって、3?4日の栄養と休息で回復するものなのです。

しかし、心配事が多いと心身ともに疲れてしまうことから分かるように、心理的ストレスに対応する時、実際に体力を消耗します。
そしてそのストレスが一定量を上回り、回復できる限度を超えたなら、体はどんどん消耗して病気になってしまうのです。
もちろん、睡眠不足も体力の回復を妨げるので、これも重要な要因です。

体力がなくなる=エネルギーが空っぽになってしまうと、体も動かせませんし、何かを考えることも不可能になります。
そして「実際に何もできない」という自分を確認した時、これは自尊心を痛く傷つけられますから、「何も出来ると思えない」状態に陥ってしまうのです。

つまり、これが「うつ病」の状態ですね。

うつ病になってしまうような方は、義務感や責任感が非常に強いため、自分の限界を無視してまで頑張ります。
そして「エネルギー切れ」になって、何もできなくなるまで突っ走り続けてしまうのです。

感情療法は、エネルギー切れにしてしまった考え方を切り替えます。
心に余裕を作って、「頑張るしかない! 何とかしなければ!」としか考えられなかった状態から、それ以外の選択肢も考えられるようにします。

多くの追い込まれている心理状態は、選択肢を極端に狭めた結果です。
考え方の視野を広げることで選択肢が増え、少ないかもしれませんが、心の余裕が手に入ります。

この「心の余裕」が、本当に辛い時の突破口になったりするんですよね。