ストレスの原因って何だろうと考えると、それは「思い込み」だということになります。
女性が外を歩いている時、すれ違った誰もが振り返ったり、思わず見てしまうような人だとします。
それは美しいのかもしれませんし、あるいは凄く目立っているのかもしれません。
そんな時、見られている女性側に「ありそうな思い込み」を考えてみます。
よく「可愛いね」とか「綺麗ですね」といわれるような女性だったらどうでしょう。
「みんなが美しい私に見とれているわ!」と思うかもしれません。
あるいは過去にストーカーを経験してしまった女性だったとしたら。
「ちょっと派手だったかな。 これからは目立たないように、また変な人に狙われないように気をつけなきゃ!」となるかもしれません。
逆に容姿にコンプレックスがあったとしたら。
「今日、なんか変な格好してるのかなぁ。弱ったなぁ」と思うかもしれませんね。
このように、本人の思い込みで色んな感情が動きだします。
様々な「思い込み」が、ストレスを作り出しているんですね。
では、この「思い込み」を定義してみると、どうなるでしょうか。
とりあえず、「個人的な経験則」としてみましょう。
「私の経験上、間違いない」という感じです。
ここが問題なんです。
私の経験上、というのは、「私だけの個人的な経験上」なんです。
そしてそれは、「とても稀な経験」である場合が少なくなくないんですね。
「こんな事が、私の人生ではありえる事なんだ!!」と、稀であるが故のショックも大きかったという事も、思い込みを生みだしてしまう理由です。
パニック障害での「死にそうだと思うほどの怖い経験」などはまさにこんな状態で、その恐怖がいつ起こるかわからないという気持ちは、落ち着いていられなくするわけです。
もしも過去に、大切なときに遅刻をしてしまったら、「私は凄く大切な時でも、遅刻をしてしまうような危なっかしい人間だ」と思うかもしれません。
絶対受かると思っていた入試に落ちてしまったら、「私の自信は、あてにならない」と思うこともあるでしょう。
でもそれは、「過去の私には、そういう経験もあった」というだけのこと。
もう既に克服している問題かもしれませんし、経験から学んでもう必要のない気持ちかもしれないんですね。
「個人的な経験則」のお陰で、人は様々な学びを得るのですが、過剰に意識するとストレスになります。
つまり、「気をつけすぎてしまう」わけです。
感情療法では、その「個人的な経験則」を検証し、まだ必要かどうかを再確認します。
実はほとんどの問題は、既に終わったことだと気付くことで、ストレスを保つ必要をなくしてしまうのです。
既に終わったことを、現在進行形にしていませんか。
それを終わらせるのは、実は今日かもしれません。
そう言えば、私がEFTを始める前、もう10年近くになりますが、朝飛び起きてしまうようなトラウマがありました。
大学時代、試験の時間に寝坊してしまい、一つ単位を落としてしまったことがあったんです。
まあ、他でカバーできたので、進級は出来たんですが。
もう、、ね。
大学生にもなって寝坊して試験が受けられないなんて、本当に辛い話ですよ。
見事にトラウマになりましたからね。
朝、ガバっと起きて、時計を見るんです。
そしていつも、「ああ、もう自分は大学生じゃないんだ・・・」って安心するんです。
今はその思い込みを取ってしまったので、そんな夢は見なくなりました。
お陰で今は、飛び起きるような必要もなくなりました。(苦笑