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昨日の施術中、患者さんの女性との雑談で、
「そう言えば、だらしない男性を助けてあげる頼れる女性というのはいそうだけど、その逆で、だらしない女性を助けてあげる頼れる男性というのは、考えにくいよね
という話題になりました。

これは「男女で考え方が違う」ということを示しています。
「性差による思考と行動の違い」というのは、私が日々掘り下げまくっているテーマの一つですが、今回はこの辺りを考えてみましょう。

掘り下げる視点は、

  • エネルギー
  • 動物として
  • 社会というシステムの役割として
  • 内臓の役割から見て

など様々な面から考察するわけですが、今回は「エネルギー(経絡)と内臓の働き」から見てみます。

エネルギーとは、行動するときの原動力や判断材料、と考えると分かりやすいかもしれません。
「なぜそう考え、その結果どう行動するのか」、という感じになりますね。

 

売れないバンドマンや売れない芸人、社会的にダメだと思われるような人、性格的に欠陥のある人などに尽くしてしまうような、俗にいう「ダメンズ好き」の女性がいることは確かです。
このような女性は、対象となる男性を経済的に助けてあげたり、精神的に支えてあげたり、性格や行動を更正させてあげようと多大な努力を惜しみません。

しかし、その逆の関係はまずありえません。
なぜかというと、男性は価値の低い女性と付き合うことには「意味がない」と考えるから、なんですね。

 

ここで、「男」という漢字の由来をみます。

「男」というのは、「田」と「力」から出来ていて、

  • 田・・・田んぼ、というより畑のことで、耕作地の意味
  • 力・・・力仕事のこと

つまり、耕作地で力仕事をする人のことを表しています。

男性のエネルギーを、経絡とそれに関わる内臓から考えた時、いくつかキーワードを設定してみると、

  • 背中
  • 背負う

となります。

 

一方、「女」という漢字の由来です。

「女」というのは象形文字、つまり物の形を抽象化したもので、「両手をしなやかに重ね、ひざまずいている人」の形を表しています。
つまり「女」とは祈りつづける姿ですから、「想い続ける人」と考えることができます。

女性のエネルギーを、男性と同じように考察してキーワード設定をすると、

  • 抱きしめる

となります。

何だかこれだけでも、男女の差が分かってきますよね。

 

例えば子育ての場合、父親と母親での愛情表現にも違いがあります。

キーワードで考えると、父親は背負ったり肩車することにより子供に愛情を示し、母親は抱きしめることが愛情です。
父親は子供を膝に載せ、母親は手で抱きます。

また、脚は移動することにも繋がりますから、「遊びに連れて行ってあげる」というのは、主に父親の仕事です。
あるいは母親だと、「手で撫でてあげる」とか、手で作業をすることにより「色々と面倒を見てあげる」という愛情表現もあります。

脚は力仕事、手は繊細な作業でしょう。

背中は「背中を見せる」から見本を示すになりますし、胸は「向き合う」ことになり、しっかりと見守るとか、向き合って理解してあげるということにも繋がります。

 

男は畑で力仕事、という意味から分かるように、力仕事は大変なので、「自分がする仕事や苦労をすることに対する意味」が重要になります。
つまり、苦労に対して「そこまでする意味あるの?」と考えたり、もしも問題があれば「じゃあどうするべきだ?」という思考パターンがあるわけです。

自分の苦労が報われるため、作業の価値や意味を理論的に考え、判断し、もし問題があれば解決策を考えます。
なので、相談を受けて「手法的なアドバイス」をするのは、主に男性です。

 

一方、女は祈る人ですから、感情的な部分が大きな比重を占め、「私がどう思うか」が重要になります。
なので、「自分から見て共感できるか、感情移入できるか、可愛いと思えるか」を判断材料とする思考パターンになります。

上記の理由で、女性は物事を感情で捉え、気持ちで判断します。
女性から相談を受けた時は、共感してあげること、悩みを共に分かち合ってあげることが、女性にとっての癒しとなります。

だから女性の悩みにアドバイスをする男性は、嫌われるんですね
「ただ聞いて欲しかっただけなのに!」って、男性なら言われたことがあるんじゃないでしょうか。(苦笑

 

もしも仕事の不得意な社員がいた時、周りの捉え方も男女で差があります。

そのような人に対して男性なら、「悪いやつじゃないけれど、この人、役に立たないんだよな。こんなヤツ要らんわ」のように、戦力外として考えます。
逆に女性なら「仕事は出来ないけど、悪い人じゃないよ」という声が聞こえてきそうです。

つまり男性から見ると「意味や価値がある人か」が重要であり、女性から見ると「良い人か悪い人か」が重要なんでしょうね。

 

ダメンズ好きは、その男性を「かわいい」とか「私が抱きしめたい人」、あるいは「守ってあげたい人」として捉えているのだと思います。
そしてその逆がないのは、「そんな女に自分が手間をかけてあげる価値はない」と考えやすい、男性の思考パターンがあるからでしょう。

男性は「自分にとって価値のある相手を、力の限り責任を持って背負ってあげること」が愛情表現であり、女性は「愛しい人を抱きしめ守り、想い続けてあげる事」が愛情表現になるのだと思います。

 

そんな性差による思考の違いは互いを理解不能にしますから、本当に困った問題であります。

お陰で父親と娘は互いが理解しにくく、母親と息子も同様に理解不能なわけで。
なかなか愛情って、届かないもんですなぁ。。。(遠い目